よつば倶楽部2007年4月号
よつば倶楽部2007年4月号
今月担当の熊本直純です。
確定申告が終わり、三月決算で慌ただしくなる前に、先日遅ればせながら新婚旅行
ということで家内と出かけてきました。行き先は昭和初期の新婚旅行のメッカ、東
京の奥座敷である、首都圏の泉都“熱海”。この旅行の最大の目的は日常生活を離
れて心身のリフレッシュを図ることであり、それを一番満たしてくれるのは温泉で
あろう、ということで行くことにしました。
実際温泉ということで調べてみました。たしかに温泉そのものに効能成分があるのですが、
それ以外にもいろいろな効果、効能というものがあるようです。以下にいくつか紹介します。
1、温熱効果
あたたかい温泉で血行がよくなることにより多くの効能が得られます。体が温まる
ことにより血管(特に抹消血管)が広がり新陳代謝が高まり、体内の不要物の排泄
を促すのです。例を挙げると、疲労回復は、疲労物質「乳酸」が排出されるための
効果です。
また、泉温別特長として、熱い温泉(42℃以上)は、緊張、興奮の自律神経「交
感神経」が優位に立ち、しっかりと目が覚めた状態となります。一方、ぬるめの泉
温(37~40℃)の温泉は、気持ちを鎮める働きをするリラックスの自律神経
「副交感神経」が優位に立ち、落ち着いた気分になります。
なお、日本人がもっとも気持ちの良いと感じる泉温は「42℃」です。
気温よりはるかに高いお湯が体に負担をかけるものの、気持ち良さからくるリフレ
ッシュ効果が望めます。
2、水圧効果
体表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり、内臓が刺激され、内臓運動となり
ます。つまり、天然マッサージの状態です。脚には全血液量の約三分の一が集まり、
この血液が心臓に送り返されるため「脚は第二の心臓」と言われることがあります。
この脚の血液は、陸上では、重力が邪魔をして血液が心臓まで上がりにくくなります。
ところが、入浴すると、水圧で血管が細くなり、血液が心臓に向かって押し上げられ
ます(ポンプアップ効果)。その結果、下肢の静脈の流れが良くなり、血液やリンパ
液の循環も活発になっていくのです。
なお、全身浴ではこの水圧により心臓への負担が大きいのですが、半身浴や足浴では
静水圧が減少するので、心臓への負担が少なくなります。お湯に肩までつかった時、
体の表面積全体では、なんと500キログラムから1トンもの水圧がかかる計算にな
るのです。
3、浮力効果
温泉に首まで浸かると、体重は約十分の一になり、体を自由に動かせるようになりま
す。体が軽くなった感覚により筋肉が緩み、脳波が「α波」のリラックスした状態に
なりやすいようです。
また、体の各部分を早く動かすと、水の抵抗力が加わり筋力の強化になります。これ
を利用して筋力の弱った人や運動機能の低下した人のリハビリテーションにも利用さ
れます。
4、転地効果
日常生活を離れ、環境に恵まれた温泉地に行くことにより五感に刺激を受けると、脳
内のホルモンを調節する内分泌系や呼吸、消化といった生命維持活動をつかさどる自
律神経の中枢のスイッチが入ります。そこで、ストレスを解消し、精神疲労や病気に
効果を発揮するのです。「澄んだおいしい空気」「森林浴によるリラックス」「避暑
によるさわやかさ」など、自然環境に恵まれた温泉地ならではの効果が期待できます。
転地効果は、5~6日で活発になり、1ヶ月を過ぎると薄れます。もちろん1泊2日
でも転地効果、免疫力向上効果は得られますが、できれば「滞在」をお勧めいたしま
す。「海の温泉地」「高原・山の温泉地」といったように環境を変えて温泉めぐりを
するのも効果的です。山・高原の温泉では、涼しさと適度な標高による「転地効果」
が得られます。涼しさが気持ち良さ(リラックス)を与えるのはもちろんのこと、ス
ポーツにおける高地トレーニングの原理で、知らず知らずのうちに心肺機能が鍛えら
れます。「転地効果」を考えると、標高300~800mの森林の多い高原地帯がよ
いといわれています。海の温泉も転地効果が高いです。生命は、海から生れてきたの
で、海を見ているだけでも癒されるのでしょう。
このように温泉に浸かることから温泉地へ行くということにおいて様々な効果という
ものがあるようです。さらにかれこれどれくらいよつば通信等で言ってきたか分から
ないのですが、ダイエット希望者必見の効果を紹介します。
・入浴による消費カロリーについて
1日の消費カロリーは、年齢、性別、体型などによって異なりますが、成人の平均的
なエネルギー所要量は、1,600~2,000kcalです。減量をしたいなら、食
べる分のエネルギーを所要エネルギーより抑えればよいのです。ただし、急激な減量
は健康を害する恐れがあるので、1ヶ月で1~2㎏体重を落とす程度にとどめたいも
のです。
そこで、消費カロリーについて考えてみますと、入浴での消費量は意外に大きいので
す。入浴のみによるダイエットは、好ましくありませんが、入浴と運動を組み合わせ
ると、効果的なダイエットが期待できます。
各運動で80kcalを消費するのに必要な時間
●入浴:10分
●水泳、テニス:15分
●ジョギング:20分
●階段の上り下り:25分
●ラジオ体操:30分
●雑巾掛け:30分
●ゴルフ:35分
●自転車:40分
●歩く:50分
●炊事:100分
※太りにくい体質をつくるには、毎日300kcalの運動をするとよいと言われます
・入浴による「発汗」の効果
現代人は、運動不足、クーラーの使用などにより汗をかきにくくなり、汗腺の機能が低
下している傾向にあります。発汗は大切なことですので、運動により汗をかく習慣をつ
くりたいものですが、いざ実践となると難しいものです。そこで、手っ取り早く、日常
おこなっている入浴により汗をかきましょう。
体には、汗でなければ排出できない老廃物もあります。水銀をはじめとした金属系の物
質などがそれにあたります。金属系の物質が体内に蓄積すると、頭がボーっとして判断
力が低下する、キレやすいなど、体に有害で現代人にありがちな数々の症状があらわれ
ます。一方、ミネラルなどあまり汗と一緒に排出させたくない物質もあります。汗と一
緒にミネラルが排出してしまうのも汗腺の退化の影響です。
また、入浴による温熱効果で腎臓の機能が高まり、利尿が促進されます。入浴は、体の
老廃物を排泄させやすくするので、正しい入浴法を覚えれば、「万病予防」につながる
と言ってよいでしょう。
そこで、下記のような習慣をつくりましょう。
入浴との相乗効果がある水分補給の習慣
1、長湯ができ、発汗を促進する「分割浴」「半身浴」などの入浴法を身につけましょう。
2、食物以外からも水分を摂りましょう。
1日1.5~2リットルが目安です。ポイントとして、入浴前後、睡眠前後をはじめ、
喉が渇く前に、適量の(1回につき150cc程度)の水を摂るようにしましょう。
旅行から帰ってきて感じたことは旅先の風情を味わい、おいしい料理を食べ、よく笑い、よく話し、
ゆったりしたなあと思いましたし、また頑張ろうという気持ちのリセットが出来ました。まさに上述
しました通りの効果があったように感じました(ダイエット効果以外は・・・)。
普段何かと時間に追われ、余裕がないなあと感じて生活をしていました。しかし、今回
ある程度は時間を作ることは可能であると感じましたし、充実した人生を送るためには
こういった時間を作り出すことは大切であることをあらためて感じました。今後の目標
としては年に一度は気持ちをリセットする旅に出かけ、人生を謳歌していきたいと思い
ます。
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